東南アジア最後の秘境と呼ばれるラオス。そのラオス北部の都市、ウドムサイから綴る日本人のブログ。 PMCという特産品(クズやシナというラオスでも稀少な産品を素材に使った製品など)を扱うショップで、ボランティアとして日々何かしらに奮闘しています。
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長くなったので、1年のまとめは2部作でお送りしています。
活動紹介をした前編はこちら⇒この1年間の活動を振り返ってみた -画像で見る活動事例編-
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<この1年の活動の所感>
・前編の活動記録だけ見ると、まだ内的な活動ばかりで、あんまり大したことはやっていないですね(笑)。
しかし、赴任当初のスタート時点は、ごみと在庫を分別するところから始まりました。それを踏まえると、感慨深いですね。ごみが商品に混じっているのではなく、商品がごみの中に混じっているような状態でした。引き継がれた机の中も、全く整理できていなくてぐちゃぐちゃで、そこからかー、と思った記憶があります。今となっては、なつかしいです(笑)もうやるのは嫌ですが。
そして、語学力も乏しい中、ほぼ0から情報を集め、現況分析&戦略を策定しました。その期間は、およそ4カ月。今でも、ここが一番大事だったと思っています。ここがしっかりしていれば、その後の行動で揺らぐことは少なくなります。また、4ヵ月という期間ですが、活動期間が2年ということを踏まえ、それくらいのスピード感は意識して進めていました。協力隊の活動期間は2年ということで、2年間を活動計画に費やせると考えている人もいるかもしれませんが、それは間違いだと思います。2年丸々を計画&活動に充てていたら、定着化はできません。せいぜい、目の前に起き続けている問題に、それぞれ個別に対処し続けるくらいでしょう。まして、成果までを求めようとしたら、もっと早くにアクションを終えていなければなりません。もし、創業企業や業況回復を図ろうとする企業を見る機会があれば、たった2年間で成果を出すことの大変さが分かると思います。
ですので、この戦略立案のところは、特に力を入れてやったつもりです。あとは、それに乗っかり、活動を進めていくだけです。振り返ってみてもやはり、活動の大半は、戦略を決定した最初の4カ月で決した印象があります。まだ途中ですが(笑)
ちなみに今回のまとめは、どんな活動をしたのかという過程のみを書いています。しかし、2年を終えた後の活動まとめは、定量的な成果を書く予定です。
・途上国で実際に働いてみての印象ですが、ラオスも日本もあんまり小‐中規模の企業・組織が抱える問題は変わらないということを感じました。もちろん、細かいところを挙げたらいくつも違いはあります。しかし、程度の差はあるものの、問題の本質は共通するものを見ることができました。
たとえば、経営に必須だと思われる概念を知らない、という問題です。よく途上国ばかりがその指摘を受けますが、日本の事業者も専門の知識習得をしていない、理解していないことは多くあります。逆に、それを補うのが私たちの仕事なのです。
また、ヒト・モノ・カネがない、という問題が、途上国でよく挙げられます。程度の違いはありますが、これも日本の事業者もすべて持っているわけではありません。しかし、日本の事業者に学ばせてもらったのは、その限られた資源をいかにうまく使って、成果を残していくかということの大切さです。また、それこそが、経営者に求められる資質であり、責任であるということです。経営を導く上では、限られてある資源をいかに使い、有効な戦略が取ることができるのかが問われるのです。
そして、結局のところ、今の状況がうまくいっていないならば、それは現況をうまくマネジメントできない自分の能力に責任があると捉えるべきなのです。自分自身もまだまだ勉強させてもらっています(笑)
ただ、このあたりに関しては、いくつもの中小企業を見てきた日本の経験が活きたかな、と感じています。
・最後に…
帰国時に、この2年間の自分への成長・影響、得られた経験が、より多く語れるように今後も活動をがんばっていきます。そして、健康・安全についての意識を改めて高め、任期を全うしたいと思います。
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文字だけとなってしまいましたが、最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
ブログもこんなに続くとは思っていませんでした。
今後も、ブログに書けるような活動もいろいろやっていくつもりです。
少なくとも、頭は常に働かせて、日々の活動と向き合っていこうと思います。
今後ともお付き合いの程、よろしくお願いいたします。
ラオスに赴任して、今日でちょうど1年です。
(1カ月の語学訓練があったので、任地に行ってからは11カ月の経過です)
そこで、この1年間、自分がどういう活動をしてきたかをまとめてみることにします。
1.製品開発
2.店舗運営管理
2-1. 視認性、認知度の向上
2-2. 顧客単価の向上
2-3. インストアプロモーションの導入
商品説明の強化。
⇒「在庫陳列」という違う観点からアプローチし、管理方法を簡略化。
2-5. 5Sの実施
⇒整理・整頓の実行。
3.販路拡大
3-1. 営業活動のための基礎ツールの作成
3-2. 顧客管理の実行
⇒取引情報の記録、情報共有(企業概要、企業評価、特記事項、取引記録などの記載)。
3-3. 店舗情報提供ツールの作成
3-4. 他省局との連携
3-5. 他メディアへの情報掲載
⇒ラオス情報website、在ラオス日本人向け情報誌、JICA冊子
3-6. 新規顧客獲得数⇒部外秘情報。
4.その他
4-1. 人材指導
⇒まだ至らない点が多い。
4-2. スケジューリング
⇒前寄りの準備を計画して促すことを徹底。
(ただし、配属先が自主的にできるような習慣化までは至っていない。)
4-3. ボランティアとしての立ち位置
⇒同僚の一人としての位置づけから、スタッフ+1の立ち位置に変化。
(定型業務に忙殺されず、新規改善アプローチに取り組みやすい環境となった)
(時系列)
1カ月=情報収集
4ヵ月=現況分析、戦略の策定
7カ月=私側の下準備の完了
9カ月=配属先として下準備の完了
※1.いろいろ書きましたが、本当は現況分析&戦略立案のところが、最大の活動成果だと思っています。
※2.準備にだいぶ時間がかかってしまったのは、自分のマネジメント力に責任があると反省しています。しかし、この1年間ラオ人スタッフと行動を共にしてきたことで、考慮すべき行動の特徴も分かってきました。今後の活動はそれらを踏まえ、スムーズに計画を進めていきたいと思います。
(踏まえるべきラオ人スタッフの特徴)
・日本人が当然に想定する事態のまじめさ・深刻さと、ラオ人の言動との温度差を感じる場面がある。
・事態を先延ばしにする(何かの作業につけて、まとめて後でやろうとするラオスの習慣がある。)
・その場で思い立ったことをやろうとする(文脈を踏まえず、新たな行動が始まる)
・特定スタッフだが、進捗管理を完全にしないと想定しえないことが起こりうる。
活動に影響するので、これらを踏まえて計画を立てなければならないと考えています。しかし、これらは何に起因しているのでしょうか??それが理解できると、より一層、現地に合った計画が立てられるような気がしています。
そして、たしかにラオ人同士のやり取りではそれでうまく行っている面もあるので、やり方は十分に考慮していかなければならないのかもしれません。
<今後>
・製品開発(=顧客単価を上げるために、小物の作成、高価格製品の開発)
・価格戦略
・在庫の平準化
・VPG(ターゲットビレッジ)開拓(=開発)
・販路開拓のアクト開始
・他協力団体との関係深耕
⇒ 結果を残す。引継ぎをする。
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所感を書こうと思っていたのですが、長くなりそうなのと、疲れたので、ここで一旦区切ります。
日を改めて所感は綴ります。
ここまで読んでいただいた方、お付き合いいただき、いつもありがとうございます。
配属先PMCのホームページの作成。
あるスタッフが「やって!!!」と言ってきました。
無―理―。
基本的に努力の跡が見られる案件だったり、現地の情報では始め方すら分からない案件だったりすれば、手助けはします。
しかし、何もせずに丸投げしてくる案件は固くお断りをしています。
特に、ホームページに関して言えば、
過去PMCにはサイトが存在していました。
しかし、それが運用されなくなって現在があります。そして、その経緯・要因も把握しています。
ですので、ここで私が主体となってやってしまうと、全く同じ未来が予想されます。
つまり、私が協力隊で組織にいる間は管理ができても、その後、またサイトが運用されなくなり、消えてしまう運命です。おそらく、以前と状況は変わっていないので、このスタッフの意識が変わらない限りor意識を変えられない限りは、やっても無駄だと思っています。
そもそも、このホームページの件。
私が必要性を説き、でも上記のことがあるので自分じゃやらないよ、と言った話です。しかも、けっこう前。それをまた私に話を丸投げしてきたので、余計に上述した未来を思い描いてしまうのです。
そういう感じなので、きっとホームページも継続させられなかったのでしょう。
頑張ってやろうとしていることのサポートは惜しみませんが、主体になってくれない限りは手伝うつもりはありません。せめて、一緒に取り組めなければ、今の意識のままではやっても無駄でしょう。
こういうこともあるので、人材のマネジメントってすごく考えさせられます。
こっちの常識でとらえている枠組みが、相手の常識でないことが多々あります。
ラオスだとそれが極端なので気づきやすいですが、日本でも相手とのそういう意識レベルの差・期待値の差というのはよく存在しているのだと思います。
そういったことを理解し、人材育成、人材マネジメントできるようになりたいものです。
おそらく今後の一年は、これまでに導入させようとしたことの定着化に入るので、こういう突き放す場面が多くなると思っています。
正直、個人を動かすというのはまだ難しさを感じる場面もあります。
今の自分には、相手に任せる、責任を与える、orラオ人上司の力を拝借する、という方法しかとれていません。しかし、協力隊活動の中で、どんな状況であってもうまく人を動かすという方法も身につけていきたいです。
看板の作製費やポスターの印刷費と共に予算をいただき、配属先でマネキンを購入することができました。
マネキンがなくても確かに経営はできますが、あることで売り方の幅が広がります。
また、私がかねてから掲げていた「noticeable」というテーマを伝える手段のひとつにもなると思っています。
今回の予算獲得に当たって尽力していただいた関係者のみなさんに感謝です。
販売促進のために有効に利用していきます。
今のところ、スタッフも着せ替え人形のように楽しんで、興味は持ってもらえているようです。
これを使って、「魅せること」を「購買促進」につなげる手法を紹介していこうと思います。
しかし、以前ブログで書いたように、「ただ見た目に美しいディスプレイ=お客さんが買おうと思うディスプレイ」ではありません。
商品の使い方・シーンを想像させ、自分もその商品を使いたいと思ってもらえるような(潜在需要をかき立てる)ディスプレイが、いいディスプレイだと思っています。
美術と運営管理のセンスは異なります。
そのあたりを留意するように伝えられらいいなぁと思っています。
あと、これを書いていて最近相談を受けた事案を思い出したので、ついでに5Sについても書きますが、
5Sの「整理・整頓」と「きれい」は同じではありません。
家庭の掃除レベルでの「整理・整頓」は、「きれい」でいいかもしれません。
しかし、組織運営における5Sは、もっと専門的な技術が必要なものです。
そこを分かっていないと、協力隊の活動で導入する時もうまくいかないかもしれません。
別の機会があったら、そのことについてももう少し深く書こうと思います。
段々、今回の本筋が分からなくなってきましたが、
せっかく手に入ったマネキン。
活動にうまく活かし、配属先の資産にしていきたいです。
来月、配属先でLao Handicraft festivalという展示会に出展いたします。
この展示会は、一年に一回首都で開催され、ラオス各地のハンディクラフトを扱う団体・企業・お店が一堂に集う大イベントです。
ハンディクラフトと一口に言っても、その取扱商品は多岐にわたり、織物から竹細工、民族衣装、銀細工、自然食品など、まったく様相が異なります。
さらに、織物ひとつとってみても、ラオスには49の民族があり、それぞれに伝わる技巧・デザインは異なり、そのバリエーションの豊かさには見るだけでわくわくさせられます。
近年では、海外のバイヤーも注目するイベントです。
期間:10月13日(月)~10月19日(日)
場所:ITECC(ビエンチャン)
もし、この期間に首都ビエンチャンにいらっしゃる方がいれば、ぜひ寄ってみてください。
ラオスの伝統に触れられ、非常に面白いと思います。
私の配属先であるPMCでも毎年出展しているのですが、
ここでの売り上げは、うちの年間売上のけっこうな割合になります。
ですので、かなり準備をしたいイベントであります。
しかし、私は別件の出張で5日(日)から、配属先を離れなければなりません。
用件はビエンチャンなので、展示会には参加できるのですが、正直直前の準備に立ち会えないのが不安です。
あと11営業日あり、すでにto doをまとめ、レイアウトを考えるなどの準備は進めているので、私にできることはほぼ終えているのですが、最後まで居合わせられないというのはやっぱり不安です。
あとは、配属先を信じるしかないですね。
ただ、よく考えれば、来年の同イベントにも私はもう立ち会えない予定です(任期終了のため)。
その予行演習というか、どういった結果になるのかを見守るのは、今後の活動の指針の参考になるかもしれませんね。
すでに伝えようと思っていることをいろいろメモしているので、イベントが終了して一段落したら、一緒に配属先にレポートにしたいと思います(笑)