東南アジア最後の秘境と呼ばれるラオス。そのラオス北部の都市、ウドムサイから綴る日本人のブログ。 PMCという特産品(クズやシナというラオスでも稀少な産品を素材に使った製品など)を扱うショップで、ボランティアとして日々何かしらに奮闘しています。
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出張から無事にウドムサイに戻ってきました。
いろいろ慌ただしかった今回の出張。
ビエンチャンに向かうウドムサイ空港からすでにその予兆はありました。
天候不順(視界不良)で2日間フライトがキャンセルになり、ようやく飛行機が飛ぶことになったその日。
チェックインカウンターで大半の商品は預け、一部の商品だけ機内に持ち込むことにしました。
やや規定重量はオーバーしていたものの、超過料金は支払わずにチェックインをさせてもらいました。
ほっと胸を撫で下ろし、今度は搭乗手続きのために、手荷物検査に向かいます。
いつものように身につけていた金属は外し、荷物はX線の検査機に。
そして、自分自身は金属探知機のゲートに進みます。
小心者の私は、毎回ブザーが鳴らないか無駄にドキドキしてしまうわけですが、ブザーは鳴ることなく無事に通過。
そして、X線に通していた荷物を受け取ろうとすると、
女性の保安検査スタッフの一人が、私の荷物にすごく鋭い眼差しを向けています。
それは、PMCの商品が入っている袋です。
初めは重量オーバーでもしてしまったのかな、とも思っていましたが、
ビニール袋越しに中身を確認しようとしているようでした。
何か問題なものを入れてしまっていたのか。。。
中身は確認したつもりでしたが、想定しうるものは、
① 液体の商品を入ってしまっていた。
② はさみなどが混入してしまっていた。
いずれにしても、面倒くさい事態になってしまった・・・。
ついていない時というのは、いろいろ不運が重なるものです。
そして、その場で保安検査スタッフからの質問が始まります。
保安検査スタッフ(以下、保安)「ラオス語は分かる?」
私 「す、少しなら。」
保安「この荷物はどこで買ったの?」
私 「これは、私の職場で売っている商品です。」
保安「それは、ウドムサイ?」
私 「はい、そうです。」
保安「職場はどこ?何の会社?」
私 (うわぁ不審者扱いされているのか…)
「県の産業商業局です。」
保安「そう。
で、これはいくら??
今、買ったりできないよね?
直接見たいんだけど」
ん??
はい、どうやら手荷物に問題があって検査されていたわけではなく、商品の品定めをされていたようです(笑)
というわけで、袋を開封し、商品の販売会を実施。
他の空港スタッフも何人か集めてくれました。
結果、シンスカート(ラオスの伝統的なスカート)1着をお買い上げ。
新デザインのシンスカート
場所が場所なので写真は撮れなかったですが、すごく満足そうな笑顔を私にくれました。
手荷物検査に引っかかってしまったと初めは焦りましたが、
幸せそうな空港スタッフに悪い気はしないですね。
販売につながったし、トラブルでなくて本当に良かった。
ウドムサイ空港では、毎日ビエンチャンへの便が就航しています。
それを利用し、本来であれば、出張のために昨日ビエンチャンに行く予定でした。
しかし、天候不順の理由により、昨日、今日と2日連続でフライトはキャンセル。
雨はそれほど大したことはないのですが、雲が出てしまっているので飛行機が滑走路にランディングできなかったそうです。
その理由として、
ウドムサイ空港では、レーダーによるフライトの誘導システムがありません。
そのため、目視によるランディングになるのだとか。
というわけで、厚い雲がかかっているとランディングができなくなってしまうのです。
そういうわけで、空港まで行ったものの待ちぼうけ。
40kgの荷物(うち商品30kg)を持っての、自宅↔空港間の往復はそろそろ解放されたいです。
せっかくの首都滞在ということもあり、けっこうお客さんとのアポイントも入れてしまっていたので、残念です。
ただ、安全には変えられないですからね。
明日こそは飛行機が安全に飛んでくれることを祈っています。
※旅行者の方に
今の時期は乾季なので、雨が降ることは珍しいです。
しかし、ラオスの地方空港を利用する際には、同様の事態も想定されるので、移動には余裕を持った方がいいかもしれませんね。
2015年が始まり、今週は生産者グループ訪問初めでした。
普段は、車で行くことが多い村だったのですが、今回はバイクで2時間超かけて到着。
今年は一味違います(笑)。
川にかかる木や竹の橋は慎重に進みます。というか、本当に山の中の道を進みます。
今回の目的は、①オーダーしていた製品のピックアップと、②生産状況の確認。
今回は、担当者を同道させなかったのですが、
自分の目で見て、分からないことを直接質問して、そのおかげでかえって見えてきたものがありました。
今まで担当者の話だけではいまいち分からなかったり、疑問に感じていたり、矛盾に感じていたりしたことが解消されました。
今回の成果としては、
① 生産者の人は、はるかに誠実に製品を作っている
② 生産者側で、管理をしっかりしている
③ 担当者の普段の仕事の様子が分かった
④ 現在受注したオーダーについて、頻発している納期管理のミスが、どのプロセスで発生しているのかが把握できた
やはり、事務所での話と数字だけでは分からない、定性面での調査、現場に対する理解も必要ですね。
生産者グループの様子(写真は昨年行った際のもの。今回は撮る暇がありませんでした。)
今回の村では、質問に対して明確に返答がある&知りたい情報にすぐアクセスできた、ということで、生産者の方々の誠実さが伝わってきました。
また、今回の件で、納期管理についてだいぶ改善の余地があることが分かりました。
現状では大きな問題ですが、これらは大きな収穫でもあります。
生産者側ではなく、PMC側のマネジメントを改善させるだけでも、問題解決につながりそうです。
基本的には、生産者の方々のやり方を無理やり変えるのは、人々の伝統・ライフスタイルを人為的に変えてしまう感じがしてなるべく避けたいので。
今回、直接より現場を知る契機にできて、本当に良かったです。
仕事が多くなってくるとついつい事務所の中にいがちになりますが、今の仕事の本質を見失わないためには現場にも行かないとですね。
みなさん、あけましておめでとうございます。
今年一年のモットー(心意気)は、これにします。
「我に七難八苦を与えたまえ」
別にPMCや自らの不幸を願うわけではありません。
自分たちの成長のために必要な苦難を受け入れ、それを乗り越えて成長していきたいという想いです。
1年超の協力隊の活動で役立ったものは、これまでの自分の人生の様々なシーンです。
何が役に立つかは分かりませんが、当時苦労していたことが、現在のシーンにつながっていることというのはよくあります。
最も分かりやすい例を挙げれば、前職の経験というのは、間違いなく今の自分を支えてくれています。
・700社以上の企業を見てきた経験。
・予定が溢れそうな中でのスケジューリング、段取り力。
・対外交渉を円滑にするための内部調整。
・等々...
もがき苦しんだこともありましたし、当時の自分が上記のすべてをパーフェクトにこなしていたわけではないですが、確実に今に活きています。
苦労したことというのは、自分の力になってくれているんだなぁ、と実感しています。
たとえば、
・これはあの兆候じゃないか、という勘。
・今回のようなケースは、こうした方がいい、という経験に基づく知識。
・今回もきついけど、あの時の方がきつかった、という自信。
どうつながっているかは、過去には想像しえないもので、その場面になってみないと分からいものだったりしますが、そういう瞬間は訪れます。
今の状況で言えば、
・実際に途上国で働くという経験。これは本の知識だけでは、十分に理解できていないものもあります。知識として知っていることと、経験しているというのは違うと思います。
・ヒト・モノ・カネ・情報が十分ではなく、さらに言葉の意思疎通も十分ではない中での、マネジメントの経験。私の年齢で、こんな状況下でマネジメントに携われる経験はなかなかないものだと思います。
これらは、今は苦労しても、きっと次の自分のステップに役立つものです。
他にも、現在の活動の一場面が、未来とつながるものがあるかもしれません。
平々凡々の毎日が欲しければ、私は協力隊には参加せず日本にいました。
協力隊以後の、自分のためにも、今経験できることは経験させてもらいたい、と願っています。
怪我や病気は困りますが、
七難八苦を受け止め、それを乗り越える人生を歩んでいきたいです。
…と、言いつつ、早速、今日から艱難辛苦がやってきました。
詳しくは書けないですが、こういう体験の積み重ねで、少しずつハプニングに対して冷静にいられるようになってきたとも感じています。
過去のことはどうにもならないので、現状のベストの判断をしなければという意識ができるようになりました。
こちらに来て、少しは成長できているのかもしれません。
今年一年も、自らの成長につながるように頑張っていきます。
どうか、怪我や病気なく、頑張れますように。
そして、皆さんにとっても良い年でありますように。
年末を迎え、年の区切りということで、この1年間を振り返ってみたいと思います。
(と、ついでに赴任してからの出来事も追記します。)
(2013年)
11月 ウドムサイに赴任
タウンマップの作成
12月 赴任1カ月レポートの提出。現況分析。
(2014年)
1月 山形新聞に活動紹介記事が掲載される
2月 マーケット・フェアに出店
製品の素材説明のための資料完成
3月 ラオス日本人会の会報誌に活動紹介記事が掲載される
4月 ラオス新年
上司との会談
赴任6カ月レポートの提出。具体的戦略の立案&実行へ。
5月 レイアウト変更に着手
Facebookの運用開始
ポスター案の完成
6月 BS-TBSにて任地紹介の放送あり
7月 ビエンチャン出張
商品カタログの完成
8月 JICA冊子『途上国ビジネスとJICAボランティア』に活動紹介記事が掲載される
観光局との連携開始
9月 ルアンパバーン出張
リーフレットスタンドの完成
10月 ビエンチャン出張
Lao Handicraft Festivalに出展
ODOPミーティングに出席
ラオス航空機内誌に商品紹介記事が掲載される
ラオスの新聞に商品紹介記事が掲載される
11月 パクセー出張
12月 ラオス国体。マーケット・フェアに出店
赴任1年レポートの提出
業務マニュアル兼引継書の完成
一応、各月とも遊んではいなかったみたいですね。
何らかのことをやっていたようで安心しました。
帰国後に、「ただいただけ」なんて上司に言わせるつもりはないです(笑)
(参照⇒2014年4月22日の記事)
しかし、販路開拓は、自分が言語に不安があるということで、日本人という枠組みから抜けきっていないことが反省点ですね。ラオス人が経営するショップとの新規取引もありますが、まだ課題として捉えなければなりません。
全体としては自分の責任でやれる範囲のところは、計画通り進めている印象です。
一方で、定着にはてこずっている最中といった感じです。
やはり人の問題は難しいですね。
しかし、モノ・カネが十分でなく、言葉も通じないこの環境下でマネジメントの経験を積ませてもらえる環境に感謝しています。
そして、そんな場面で逆に助けてくれる周囲にも感謝しなければなりません。
かなり悩むことも多いですが、それでも赴任当初よりかは前進していると思います。
この壁を越えた向こうには、成長した自分がいることを信じて、新しい年も活動に取り組んでいきたいと思います。
そして、そろそろ帰国後のことも見据えていかないといけませんね。
何はともあれ、本年も31日を残すのみ。
仕事にはあまり年末年始による特別感はないですが、無事に新年を迎えられそうでほっとしています。
みなさん、今年一年も大変お世話になりました。
新しい年も引き続きお付き合いの程、よろしくお願いいたします。
それでは、よい年をお迎えください☆★