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ラオス・ウドムサイ及びPMCの一般理論

東南アジア最後の秘境と呼ばれるラオス。そのラオス北部の都市、ウドムサイから綴る日本人のブログ。 PMCという特産品(クズやシナというラオスでも稀少な産品を素材に使った製品など)を扱うショップで、ボランティアとして日々何かしらに奮闘しています。

   
カテゴリー「在庫確保の問題」の記事一覧

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製品のモジュール化、半製品の生産

在庫状況の改善のために、前回は発注の観点から考えてみました。

 

しかし、生産の面からもアプローチができれば、より良い状況の改善になると思います。

 

 

そこで、特に取り組みたい問題が、

「生産量の平準化」と「調達リードタイムの短縮化」です。

 

生産量の平準化とは、リンク先の1と2の問題。効率的な生産計画に関する問題です。

そして、調達リードタイムの短縮化とは、上と同じリンク先の3の問題です。これが実現されれば、需要予測が簡易になる(予測する期間が短くて済むため)、特注品などの臨時のオーダーにも対応(納品)が早くなる、というメリットがあり、4の問題の改善にもつながります。

 

 

そこで考えているひとつの解決策が、製品のモジュール化です。

つまり、標準化させたパーツの生産を進めておき、それを後で合体させて製品を完成させる方式です。イメージとしては、顧客ニーズに合わせて、規定のパーツを組み合わせて作る自動車製造のイメージですね。

 

まず、注文が入る前から生産を進めてもらうことができるので、生産リードタイムは縮小できると思います。もちろん、デザインの個性がなくなってしまう危険もあるので、全部には実施しません。

しかし、一部のパーツ、製品でも応用できれば、生産の季節変動の問題リンク先の2の問題)にも対応できるので、生産の平準化に向けた改善も進む可能性もあります。

 

 

あとは、これを半製品のまま卸売をしてしまうというのも分野としてはアリだと思っています。うまく加工して、おしゃれに製品を作ってもらえれば、製品の自由度・可能性も広がりますし、お客さんの裾野が広がるかもしれません。

 

 

 

標準化するパーツやその規格の選定といった新たな問題はありますが、在庫戦略と一緒に、これを配属先に提案してみたいと思います。

 

 

  * * * * * * * * * * * * 

 

さて、数回にわたってまとめた在庫確保の問題も、おかげ様で今回を最後にだいたい言いたいことは整理できました。まぁ予定通りの進捗。

あとは、苦手意識がある翻訳作業に移りたいと思います。

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配属先の発注方式を考える

さて、前回の知識を基に、うちの発注方式を考察してみたいと思います。

 

ダブルピンではないですし、定期的に発注しているかと言われると全くそういったことはなく、一応在庫量を見て発注しているので定量発注方式に近い(?)形です。

 

しかし、先に指摘した通り、安全在庫の概念がうすいために、本来発注すべき時点よりもかなり遅れて(在庫が少なくなってから)発注することになってしまっています。また、発注量も特段の定めがあるわけではありません。

 

 

これを将来的にどうしたらいいかと考えていると、定期的に発注する体制を取りたいと思います。

 

その理由としては、

1.在庫管理(商品発注)を習慣化させたい

2.生産にも季節変動があるが、売上も観光客のシーズンが影響するので需要変動が大きい。(より細かい周期で、柔軟な対応(在庫管理)をしたい。)

3.在庫量が多くなる分には構わない

 

現在のうちの在庫管理を見る限り、在庫は少ないよりも多くあった方が、デメリットは少ないです。

また、商品は食品ではないので腐らないですし、伝統商品なので一般的なファッション小物よりも流行に依らないので、不良化しにくいと判断しています。

ですので、多少の在庫過多は許容し、定期的に需要を予測して発注して、そのノウハウをなるべく早く蓄積させていきたいと考えています。

 

また、定期的に在庫管理に向き合うことで、感覚的に売れ行き商品の傾向も掴めると思います。

 

 

まだまだ私の計画で、どこまでうまくいくかはやってみないと分からない部分はありますが、今よりは状況改善は望めるはずです。

少なくても、もっと需要量予測の必要性はあるので、発注量の決め方・妥当性はしっかり配属先に伝えていこうと思います。



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発注方式

在庫管理でよく使われる発注方式は、定期発注方式、定量発注方式、ダブルピン方式の3つです。

 

1.定期発注方式

・あらかじめ決めておいた一定の期間ごとに発注する方法。

・一定の期間ごとに、発注してから次の発注までの間の需要量を予想して発注することになる。

発注量=発注サイクルと調達リードタイムの合計期間における予想消費量―(現在の在庫量+発注残)+安全在庫) をその一定の期間ごとに発注することになる。

・(メリット)需要の変動などに対応して発注量を変化させることができる。

・(デメリット)発注サイクルと調達リードタイムが長いと、安全在庫が多くなる。

 

 

2.定量発注方式

・一定の在庫量になった時に、一定の量を発注する方法。

・調達リードタイムの間に、安全在庫を下回らないような在庫量のうちに発注をする。

⇒発注点=調達リードタイム×調達リードタイム中の平均需要量+安全在庫 になった時に発注する。

・発注費用と在庫費用を勘案した総費用が最も小さくなる量を発注する。

⇒EOQ=√2×一回当たりの発注費用×年間需要量/在庫単価×維持費用 が経済的発注量となる。

・(メリット)一度発注量・発注点を決めてしまえば、その後の管理がラク。

・(デメリット)需要変動に対応しにくい。

 

 

3.ダブルピン方式

・総在庫を等分し、1/2を消費した時に、消費した片方を補充するという方法。

・(メリット)管理がラク。

・(デメリット)消費量が小さいものには、対応が難しい。

 

 

これらは、ABC分析を用いて管理手法を選択することがあります。

今回はあまり詳しく書いていませんが、それぞれに長所・短所があるので、それを理解したうえで、適した発注方式を選択する必要があるでしょう。



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在庫不足の原因

では、なぜそのような在庫不足の状況が発生しているのでしょうか?

                          

 

「在庫が少ないっ!! だから、もっと在庫を増やしてよ!!」と言うだけなら、誰でもできます。

しかし、そんな薄い発言に耳を貸す人は少ないと思います。

 

原因をしっかり理解して、ようやく意味を持つ発言ができるようになります。むしろ、原因がつかめないと、解決案が本当に解決案になっているか分かりませんからね。

上記発言を私がされたら、「じゃ、在庫を増やすようにガンバルよ!!」の一言で、解決としてしまいます()

 

 

さて、話を元に戻しますが、まず考えられる要因は以下の4つが中心かと思います。

1. 収穫時期が限られており、季節性の高い製品である

2. 生産者がハンディクラフトの製作に従事できる時期は、農閑期が中心となる

3. 調達リードタイムが長い

4. なのに、在庫不足を認識してから発注をしている

 

という事実があります。

 

さらに、4を派生させると

4-1.安全在庫の概念がない

4-2.見越しでの発注を嫌う

 

という組織内の問題があるかと思います。

 

 

それぞれを説明します。

 

まず、1と2ですが、これはしょうがない問題かと思います。ですが、これによって生産量にムラができ、仕入れにも影響が出ています。ですので、いかに計画的な生産ができるか、つまり効率的な生産計画が立てられるかがポイントかと思います。

 

 

次に、3ですが、「調達リードタイム」とは、注文してからその商品が手に入るまでの時間のことです。

うちの商品は、local villagers によるハンディクラフトなので、生産に期間を要してしまうのはやむを得ない面があります。しかし、少しでもこの期間を短縮したいところです。取引先企業の経営計画にとって「納期」というのは非常に重要な要素であり、こちらの事情など加味してくれないとしてもしょうがありません。そのため、何らかの対処法を考えたいところです。

 

 

そして、4ですが、3のように発注から仕入れまで時間がかかってしまうならば、それを見越して在庫不足になる前に発注しないと手遅れです。しかし、在庫不足になってから発注をするという現状があるのです。

これを説明するのに役立つ一つの要因が「安全在庫」の概念です。

通常、実際の在庫の消費は一定ではなく、変動するものです。そのため、品切れのリスクを小さくするためには、その瞬間に必要な在庫よりも余分に在庫を持っていないといけません。これが安全在庫です。しかし、配属先の在庫管理の様子を見ていると、在庫がある or ない、の二者択一の管理になってしまっているようです。商品需要の変動は、考慮に入っていないように思われます。

これについては、どれくらい安全在庫があれば品切れリスクが小さくなるよー、と伝える必要があると思っています。

 

そして、4-2で挙げた見越し発注の件ですが、

その背景としては、「本当に売れるのか、不良在庫になってしまうんじゃないか」という不安があるようです。これについては、見越し需要量が計算できていないのが、さらにその要因にあるようです。在庫があっても売れる自信がありますし、需要量(発注量)の根拠も示せると思うので、そのあたりは論理的に説明していきたいです。(もともと、そっちの方が専門なので。)

 

 

で、具体的にどうしていくかをまとめる前に、

日本の一般的な発注の方式を振り返ってみようと思います。

 



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在庫量の現状&それによる問題

現状を簡潔に言えば、

商品を欲しいと思ってくれる人がいるけど、商品がないという状況。

 

今、すごく在庫量が少ない状況になっており、店頭でも来ていただいたお客さんに十分な種類の商品を選んでいただけません。また、小売店の方から、注文をいただいてもすぐに対応できなくなっています。

 

 

これによって発生していると想定される現状の大きな問題点は、以下の2点です。

1.機会損失の発生

分かりやすいところで、売上機会を逃してしまっているという問題です。在庫が少なく、多くの商品で品切れが発生してしまっています。これにより、本来商品在庫さえあれば売上につながったであろう取引が、発生しなくなっているのです。

 

2.取引先からの信用度の低下

配属先はあまり気にしていないようですが、品切れの発生は取引先からの信用度の低下につながりかねません。

おそらく今までの取引は、相手の顔も知っており、個人的な付き合いもある取引信用の非常に高い相手としてきたのだと思います。こういう人脈も企業の強みのひとつですし、個人的にはけっこう好きです。しかし、ビジネスを大きくしようとした時、新規取引先とも同じ取引信用をすぐに築くことは難しいです。

ですので、なるべく在庫がない、という基本的なことは避けたいと思っています。特に、日本で働いていたので、余計にそう思うのかもしれません。

 

…という2点が、在庫が少ないことにおける問題点です。

 

 

ちなみに、在庫がむやみやたらに多くあればよいという訳ではありません。

在庫が多すぎると、資産が固定化して資金繰りが悪化しますし、市場のニーズ変動に対して棚卸資産が不良化してしまうかもしれません。

 

 

何事も、適正があるので、しっかりとした「管理」とそのための知識が必要なのです。

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プロフィール

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ぽーんさわん
性別:
非公開
自己紹介:
2013年11月よりラオス北部の都市、ウドムサイで生活しています。

言葉もうまく通じず、うまくいくことばかりじゃないけど、ラオスの人々の優しさ、雄大な自然、この身の回りの環境に救われて、楽しくやっています。

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