東南アジア最後の秘境と呼ばれるラオス。そのラオス北部の都市、ウドムサイから綴る日本人のブログ。 PMCという特産品(クズやシナというラオスでも稀少な産品を素材に使った製品など)を扱うショップで、ボランティアとして日々何かしらに奮闘しています。
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では、なぜそのような在庫不足の状況が発生しているのでしょうか?
「在庫が少ないっ!! だから、もっと在庫を増やしてよ!!」と言うだけなら、誰でもできます。
しかし、そんな薄い発言に耳を貸す人は少ないと思います。
原因をしっかり理解して、ようやく意味を持つ発言ができるようになります。むしろ、原因がつかめないと、解決案が本当に解決案になっているか分かりませんからね。
上記発言を私がされたら、「じゃ、在庫を増やすようにガンバルよ!!」の一言で、解決としてしまいます(笑)
さて、話を元に戻しますが、まず考えられる要因は以下の4つが中心かと思います。
1. 収穫時期が限られており、季節性の高い製品である
2. 生産者がハンディクラフトの製作に従事できる時期は、農閑期が中心となる
3. 調達リードタイムが長い
4. なのに、在庫不足を認識してから発注をしている
という事実があります。
さらに、4を派生させると
4-1.安全在庫の概念がない
4-2.見越しでの発注を嫌う
という組織内の問題があるかと思います。
それぞれを説明します。
まず、1と2ですが、これはしょうがない問題かと思います。ですが、これによって生産量にムラができ、仕入れにも影響が出ています。ですので、いかに計画的な生産ができるか、つまり効率的な生産計画が立てられるかがポイントかと思います。
次に、3ですが、「調達リードタイム」とは、注文してからその商品が手に入るまでの時間のことです。
うちの商品は、local villagers によるハンディクラフトなので、生産に期間を要してしまうのはやむを得ない面があります。しかし、少しでもこの期間を短縮したいところです。取引先企業の経営計画にとって「納期」というのは非常に重要な要素であり、こちらの事情など加味してくれないとしてもしょうがありません。そのため、何らかの対処法を考えたいところです。
そして、4ですが、3のように発注から仕入れまで時間がかかってしまうならば、それを見越して在庫不足になる前に発注しないと手遅れです。しかし、在庫不足になってから発注をするという現状があるのです。
これを説明するのに役立つ一つの要因が「安全在庫」の概念です。
通常、実際の在庫の消費は一定ではなく、変動するものです。そのため、品切れのリスクを小さくするためには、その瞬間に必要な在庫よりも余分に在庫を持っていないといけません。これが安全在庫です。しかし、配属先の在庫管理の様子を見ていると、在庫がある or ない、の二者択一の管理になってしまっているようです。商品需要の変動は、考慮に入っていないように思われます。
これについては、どれくらい安全在庫があれば品切れリスクが小さくなるよー、と伝える必要があると思っています。
そして、4-2で挙げた見越し発注の件ですが、
その背景としては、「本当に売れるのか、不良在庫になってしまうんじゃないか」という不安があるようです。これについては、見越し需要量が計算できていないのが、さらにその要因にあるようです。在庫があっても売れる自信がありますし、需要量(発注量)の根拠も示せると思うので、そのあたりは論理的に説明していきたいです。(もともと、そっちの方が専門なので。)
で、具体的にどうしていくかをまとめる前に、
日本の一般的な発注の方式を振り返ってみようと思います。
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