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ラオス・ウドムサイ及びPMCの一般理論

東南アジア最後の秘境と呼ばれるラオス。そのラオス北部の都市、ウドムサイから綴る日本人のブログ。 PMCという特産品(クズやシナというラオスでも稀少な産品を素材に使った製品など)を扱うショップで、ボランティアとして日々何かしらに奮闘しています。

   

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ラオスで学ぶリーダーシップ論 ‐後編‐

私が思う組織を動かすための留意点をつらつらと書いています。

※前編はこちら⇒http://phonsawan.side-story.net/%E7%B5%8C%E5%96%B6/leader_1

 

 

【意思決定】

    担当スタッフにも意思決定を関与させているか

=それを担当してくれている人々に意思決定を関与させないと、実際の活動に不便が生じることが多いです。さらに、スタッフの意思を無視した決定という風にとらえられ、彼らのモチベーションの低下を招く可能性があります。

    場当たり的な意思決定を行っていないか

=その時々で、相手側のご機嫌取りの意思決定を行っていると、プロジェクトの方向性・意思決定に統一する軸がなくなってしまいます。そして、スタッフに対しては、同意を強要する場面が多くなり、組織に混乱をもたらします。

    報告に目を通していない、理解できていないままにしていないか

=担当スタッフから上がってくる報告に対し、しっかりと目を通さずに意思決定を行うことは、現場を無視した意思決定を意味します。また、担当スタッフからして見れば、自分の仕事及び報告に対する意味を見出すことはできず、それはリーダーに対する不信感につながります。その意味では、リーダーとなるべき人物には、ある程度の知識や、理解しようとする努力が求められます。

 

 

【インセンティブ】

    人々の動機を無視していないか

=人それぞれ、活動に対する動機づけは異なります。確かに全員の動機を満たすことは難しいかもしれませんが、あまりに自分勝手な計画にはスタッフはついていけません。スタッフが何を期待しているか、何を目的としているかは知る努力をする必要があるでしょう。

    何か問題に直面した時、感情論だけでスタッフを動かそうとしていないか

=組織が何か困難な問題に取り組まなければならない時、檄を飛ばしたり、感情に訴えたりすることだけで組織を動かそうとしても、現実的なスタッフはなかなか動きません。そういった感情論・根性論だけでなく、スタッフにインセンティブを与えることで対処を促すのも、組織の手段のひとつです。

    非金銭的なインセンティブを準備しているか

=スタッフのインセンティブには、金銭的なものと非金銭的なものが存在します。金銭的インセンティブばかりを考えているだけでは、真にスタッフに同じ目標に向かって動いてもらうのは難しいでしょう。

 

 

【仕事の振り方】

    自分のタイミングで、相手に仕事を振っていないか

=これは、相手の忙しい時間帯に、自分の都合で仕事を振っていないかという問題です。たとえば、スタッフが至急の仕事をやっている時に、自分の都合で無理やり別の仕事を押し込めようとすれば反感を買います。もちろん、それが組織にとってさらに重要な仕事であればやむを得ませんが、実際の多くのケースは、個人的都合のみで仕事を与えている気がします。リーダー自身が自分は忙しいと考えているかもしれませんが、スタッフも忙しいということを忘れてはなりません。日常業務も計画的に仕事を進めているスタッフにおいては、急に長時間拘束されることは嫌います。また、業務就業間際や金曜の午後なども、配慮の必要があるでしょう。

    デッドラインを、相談のないままに自分の都合で設定していないか

=対顧客などに対して、いい恰好をしたいがために相手の要望を勝手に飲み、それをスタッフに決定事項としておろしていないかという問題です。自分一人でそれを対処できるならば勝手に約束をしてもいいですが、スタッフに仕事を振るならばスタッフの都合を踏まえなければなりません。スタッフの全てを管理しているならともかく、もしそれも把握しないうちに仕事を押し付けているならば、スタッフに使役されている感を強く与えてしまいます。

    情報提供がない

=すでに既述したこととも重複しますが、必要な情報を与えずに仕事を振られては、スタッフも正しい行動計画を立てることはできません。自分だけで持っている必要な情報は、スタッフに分かりやすい形でまとめ、共有していかなければなりません。「きっと大丈夫」という楽観的な思考では、上手くいかないことが多いです。

まして、リーダー自身が理解できていないものを、スタッフに任せるのは、スタッフとしては不信感が高まることになるでしょう。

 

 

【適宜振り返りを実施】

    全体の計画の進捗の確認、報告を適宜行っているか

=これを行うことにより、うまくいっている場合には計画に対する信頼、安心感が組織に生まれます。また、うまくいっていない場合にも、組織に危機感を生むことができます。いずれにせよ進捗情報の共有は不可欠であり、それがなされないと、組織への当事者意識・帰属意識が薄れてしまいます。

    問題の本質を見極めて、リアクトしているか

=うまくいっていない部分だけをクローズアップして問題を突いていては、全体の計画が進みません。もっと大局を見て、表出している問題の根幹を見極め、プロジェクトの今後の計画に修正を加えるべきです。また、問題の指摘だけで終わらずに、建設的な意見を言うことも必要だと思っています。

    過去のものはサンクコストとしてとらえる

=すでに起きてしまった問題は、それが起きないように過去に戻ることはできません。もちろん、それを反省することは大切です。しかし、いつまでもその責任問題を取り上げるよりかは、問題が起きてしまった現在の状況で、何がベストな行動かを考えることが大切です。常に、現状のベストを探して、思考を行っていかなければなりません。

 

 

【リーダーとしての自覚】

    どんな困難に直面してもやり遂げるという覚悟があるか

=プロジェクトを進める上では、想定しえない困難にぶつかることの方がほとんどです。そんな時、動機は何であれ、何が何でも最後まで諦めずにやり抜く信念や覚悟を持っていることは大事です。

    すべての責任を負う覚悟があるか

=リーダーは、プロジェクトの責任者です。そのため、プロジェクトで起こる問題については、自分で責任を負わなければならない場面も多いです。そのことを受け止める覚悟があるのかというのは、リーダーの器だと思います。

    すべての責任は、自分にあるという反省ができるか

=②に通じる考えですが、プロジェクトをマネジメントしているのが自分ならば、そのプロジェクトで起こるすべてのことは、自分のマネジメントの責任としてとらえなければなりません。本当にどうしようもない天災でない限りは、外部環境のせいにもしてはダメだと思っています。外部環境のリスクを考慮に入れなかった自分のせいだととらえる思考も必要です。

まして、他人のせい、スタッフのせいにするのは、リーダー失格です。それらは、人選やマネジメントを担当した自分の責任をまずは顧みなければなりません。

 

 

【成果・進行】

    手柄だけ独り占めにしていないか

=プロジェクトの成功時、その手柄を自分一人の功績として考えたり、周囲にアナウンスしていたりしては、そのプロジェクトに携わったスタッフから不満が募ります。得てして、そういう成功の背景には、実際に動いてくれたスタッフがいるものです。そういうスタッフの功績を上辺だけでなく、心から讃えることができなければ、付いてくるスタッフはいなくなります。

    問題だけスタッフの責任にしていないか

=プロジェクトにおいて何かがうまくいっていない時、自分自身の問題は棚に上げて、スタッフの責任ばかりを主張していると、スタッフから反感を買うことになります。まして、周囲へのアナウンスに他人の責任ばかりを使用しているようでは、リーダーとしての責任が欠けると思います。

    スタッフの仕事を客観的に評価しているか

=人間なので、どんな人も多少は感情に引っ張られて、ものごとを判断してしまうことはあるかと思います。しかし、それがあまりに顕著であったり、判断根拠があいまいであったりすると、スタッフに不信感が生まれます。個人的な人間問題などではなく、なるべく定量的なもので評価し、判断基準を明確に語れるようにした方がいいでしょう。

 

 

 

前編・後編を合わせなければならないほど長くなってしまいましたが、

私が思う、組織を動かすにあたって忘れてはならない留意点をざっくりとまとめてみました。

 

私自身にもまだ十分ではない点も多々あるかと思いますが、

これらへの配慮が欠落していると、自分ではいくら頑張っているつもりでも、スタッフの気持ちが離れてしまう要因になります

 

 

リーダーだから、何をやっても許されるというのは間違いです。

むしろリーダーだからこそ、様々なことに注意を払うことが求められます。

 

 

リーダーシップにおいては、

生まれ持った才能でカリスマ的にリーダーを発揮できる人もいるかもしれません。

しかし、組織を動かすためのテクニックというものも確かにあります。

 

うまくいっていない時は、これらを見直してみると何か解決策へのヒントになるかもしれません。



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ぽーんさわん
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非公開
自己紹介:
2013年11月よりラオス北部の都市、ウドムサイで生活しています。

言葉もうまく通じず、うまくいくことばかりじゃないけど、ラオスの人々の優しさ、雄大な自然、この身の回りの環境に救われて、楽しくやっています。

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