東南アジア最後の秘境と呼ばれるラオス。そのラオス北部の都市、ウドムサイから綴る日本人のブログ。 PMCという特産品(クズやシナというラオスでも稀少な産品を素材に使った製品など)を扱うショップで、ボランティアとして日々何かしらに奮闘しています。
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ラオスは、国連が指定した最貧国のひとつです。
というわけで、私は途上国でのビジネスに関わっているということになります。
そんな現場で働いていると、取引先を探している人ともさまざまな人に出会います。
もちろん私たちも取引先を増やしたいと思っていますし、ビジネスパートナーとして商品の販売に貢献してくれる企業を期待しています。
しかし、そんな中で、注意したい先というのもあります。
その代表的なものは、商品を買ってやる、取引先になってやってもいいよ、的な態度の人です。
要するに、取引において主従関係を勝手に作ってモノを見ている人です。
そういう方も少なからずいます。いや、けっこう多いです。
日本企業でそういう先の例としては、
中国に工場進出をしていたものの、賃金の上昇を受けてタイ・ベトナムに進出。⇒そこでも賃金の上昇を受ける。⇒さらに安価な労働力を求めて、ラオス進出を模索している。
…という背景を持っている企業が多いように感じています。
もちろん、すべての企業が一概にそうとは言い切れませんが、
この過程を通っている企業にはその傾向が強いように感じています。
安価な労働力だけに目を向けられてしまうと、日本企業主体のビジネスが前提になってしまうので、そういう態度に陥りやすいのかもしれません。
企業としてはそんなことはなくとも、担当者レベルでそういう対応をされる方もいらっしゃいます。
途上国を見下したような話を、何故か誇らしげに語ってくるのが特徴です。
ひどい方だと、品質のチェックもしていないうちに、「どうせ品質は悪いから…」というなかなかストレートな物言いをされてきた方もいらっしゃいます。
ある意味、すごい胆力(笑)
専門商社の方でしたが、むしろその道の専門知識が抜けていたようなので、自身ではチェックする能力がないからこそ逆にそういう発言ができたのかもしれません。
それが彼らの経験則なのかもしれませんが、品質改善に努めている生産者の方々の努力を、製品の評価もせずに足蹴にしているようで、いい印象にはどうしてもなりませんよね。
そんな彼らとの取引について配属先に伝えているのは、
「彼らはPMCを初めとする途上国の事業者との取引について勘違いをしている、むやみに従う必要はない。」ということ。
たしかに、日本の事業者との取引は1回に動くお金が大きいことが多く、魅力的に映ります。
しかし、ダンピングの可能性が高く、横暴な価格交渉をしてきたり、理不尽な取引条件を要求してきたりすることが多いです。
何より、そんな相手とはビジネスのパートナーにはなりえません。
いつ勝手に取引が終わりにされてしまうか分からないですし、その一方で、こちらの要望には耳を貸そうとしないでしょう。
そして、彼らの一番の勘違いは、
こういう商談時は、取引するかどうかを彼らが選定する場だけでなく、こちらにも相手が取引先として相応しいかを見極める場であるということです。
彼らは取引先になってやるという態度かもしれませんが、こちらとしてもパートナーとなってくれる先かどうかを選定しています。
前述したように、もちろん取引先を増やし、販路を拡大したいと思っています。
しかし、自身の活動が、企業の横暴に振り回されるような事態は避けたいと思っています。
というわけで、
私は手に入る限られる情報と、担当者へのある質問の切り返しの中で、相手企業を見定めています。
そして、企業の評価とともに担当者への所感も添えて、配属先と共有しています。
そこで気づきましたが、
そんなことをしなくても、ラオス人マネージャーも相手の態度に勘付いています。
口ではうまいことを言っても、そういうのって伝わってしまうんですよね。
そもそも、相手企業側としては、そんな風に振舞って何かメリットはあるのでしょうか。
取引もいろいろと融通が利かなくなるし、どうしても本人のよく分からない優越感を満たすだけの気がしてしまいます。
そう考えると、器の小さい人間に見えてしまって恥ずかしいので、自分が商談を行うときには相手に敬意を持って臨みたいですね。
愚痴も入ってしまいましたが、自分自身も知らないうちにそういう姿勢になっていないように気をつけたいものです。
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