東南アジア最後の秘境と呼ばれるラオス。そのラオス北部の都市、ウドムサイから綴る日本人のブログ。 PMCという特産品(クズやシナというラオスでも稀少な産品を素材に使った製品など)を扱うショップで、ボランティアとして日々何かしらに奮闘しています。
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
よく開発途上国で聞く言葉に、「援助慣れ」という言葉があります。
これまで気づかなかった、いや気づこうとしていなかったのですが、自分の身の回りにも確かに存在しているようです。
援助慣れを自分なりにまとめてみると、
① 支援を受けていることをそれがさも当然のようになってしまい、受け身の姿勢になってしまう。
② どうせ誰かがやってくれるから、その誰かに任せてしまう。
③ いつかは自立しなければと思いつつも、それが到来するのはまだ当分先なのが分かっているので、自立に向けてなかなか動き出せない。
そんな問題。
危機感の欠如、問題解決に対する当事者意識の欠如に起因していると、私は分析しています。
ただ思うのは、
被援助者も、よく批判されるように必ずしも自立しようという意識がないわけではない、ということです。
本当はこのまま援助を受け続けるのは申し訳ないと思っていたりもするのです。
来月からは一人でよろしく、などと言われたら、危機感を抱き、取り組む気がします。
また、その意味では、援助する側も、被援助者を千尋の谷に突き落とすくらいの「覚悟」が必要なのかもしれません。じれったく、かわいそうという思いもあるかもしれませんが、そういう気持ちを押さえ、見守る「覚悟」が時には求められるのではないでしょうか。
と、日々ラオス人に日常生活の援助を受け続けて、援助慣れを起こしつつある私は思っているわけです。
本当に、申し訳ないし、自立しなきゃってね。
以下、ご馳走になっている時の食卓。
そろそろ恩を返さなければ…。
途上国でプロジェクトを進めるにあたってよく耳にするのが、
現地の人は長期的な視野で投資メリットを理解するのが難しい、という問題です。
極端な例ですが、例えば、
商品A: 購入価格 300円 耐用1カ月
商品B: 購入価格3,000円 耐用30か月
現在価値の割引やランニングコストなどは無視して単純に考えての価格ですが、
この時、1カ月当たりの費用を比べてみると、
商品A: 300円/カ月
商品B: 100円/カ月
になります。
これだけ見ればより好まれそうな商品Bが、なぜか選択されないケースが多いというのです。
これについて、現地の人は長期的な視野に立って投資を考える能力・習慣がない、と切り捨ててしまう考えを、間々目にします。
私も、協力隊に参加する以前には、そういう状況を想定していました。
しかし、実際に途上国で生活していると、これは途上国の人々が現在価値での比較ができない、長期的な視野がない、という問題だけではないと感じています。
私の任地のウドムサイは、安価な中国製品が多く市場を占めています。
そのような製品は、基本的に長持ちしません。
1度使っただけで壊れてしまったものもありました、まさに今日。
(それでブログを書いているわけですが。)
しかし、安いので、お客さんもそれを承知して買っています。
安かろう悪かろう(品質が悪くても、安いんだからしょうがない)という意識が共通しているのです。
そのような、壊れやすいものが溢れている社会では、長期的な視点に立たなければならないモノはリスクが高いと認知されてしまうのです。
つまりは、
「高くても、どうせすぐに壊れるんでしょう。」
「なら、安いものの方がいいわ。」
という思考に陥るわけです。
そして、安いものの方が好まれる社会になり、安くて質の低いものがより出回る社会になっていくのです。レモンの定理の問題と同じような考えですね。
こういう状況が想定される社会では、長期的な視野で行動することは逆にリスキーとなるのです。ですので、お得な可能性を持っている商品も、それ以上に短期で壊れるリスクも持っていると認識されてしまうので避けられてしまうのです。その思考が、高い商品にも当てはめられるので、選ばれないという結果になるのだと思います。
少なくとも私は、そういう思考になってしまいます。
特定のブランド力による品質保証がない限りは、高いものは買うのを躊躇ってしまいます。
また、金融システムが十分ではないので、そういう本当に高くて良いものの調達が難しいという問題もあるかもしれません。
以前にも紹介していた製品素材の説明資料。
今まで英語バージョンしかなかったのですが、ある若いスタッフが自主的に「ラオ語」にしてくれました!
本当は、別のスタッフにやらせようとしていたのですが、
自分のマネージメント力がまだ弱いためにうまく動かせないでいました。
そしたら、この若いスタッフの子の方が問題に気づき、率先してやってくれました。
大きな展示会が10月に迫っていたのですが、
おかげで、余裕をもってそれに間に合わせる形でいろいろな準備ができそうです。
自分や上司の考えなどをうまく汲んで、
実際に行動に移すところまでやってくれて、うれしい限りです!!
微々たるものかもしれませんが、少しずつこのスタッフには変化を与えられていたようで、うれしいです。そして、職場全体に関わる仕事に臆する様子はあったものの、誇らしさのようなものが見てとれました。また、商品の製造過程やPOP広告に、少し興味を持つきっかけにもなったようです。良し良し。
ただ、本来のターゲットにしていたスタッフへの人材指導は、まだまだ自分の至らなさを感じる場面が多いので、そちらは試行錯誤でまた頑張っていきたいと思います。
ラオスで発行されている日本語情報誌『テイスト・オブ・ラオス』。
なかなか手に入りにくいラオスの観光や旅行、生活情報について、フリーペーパーでその情報を得ることができます。
今回そちらのWebページで、活動先であるPMCを取り上げていただけました。
⇒ http://www.yyisland.com/yy/laos/item/6059
先日、ビエンチャンに行った折に機会をいただけ、その時のインタビューを基に素敵な記事にしてもらえました。
今回も人の縁でつないでいただき、関係者のみなさんに感謝です。
うちの配属先はもちろんラオスの良い所が、少しでも多くの人に知ってもらえる機会になればうれしいです!!
* * * * * * * * * *
テイスト・オブ・ラオス (Studio IKKYU)
Website:http://www.yyisland.com/yy/laos/
① 概要編⇒http://phonsawan.side-story.net/%E6%97%85%E8%A1%8C%E6%83%85%E5%A0%B1_2/chomong_1
② トレッキング編⇒http://phonsawan.side-story.net/%E6%97%85%E8%A1%8C%E6%83%85%E5%A0%B1_2/chomong_2
いよいよメインの洞窟内部へ。3部作の完結です。
しかし、稚拙な私の文章力ではその良さを伝えられないため、今回は写真を中心にお届けします。
けっ、決して3部作にしたから、長くて最後に飽きてきたわけではありません。
* * * * * * * * * * * *
暗闇の中、ヘッドライトと懐中電灯だけを頼りに進みます。
しかし、ガイドのお兄さん、ビーサンでどこまでも行くのはすごい!!
ラオ人はどんなに道が悪くても、山、川、洞窟まですべてビーサンで行く。
そして、洞窟の外で待機してくれていた観光局スタッフの本日の成果。
暇だったから、タケノコ採りに勤しんでいたとか。