東南アジア最後の秘境と呼ばれるラオス。そのラオス北部の都市、ウドムサイから綴る日本人のブログ。 PMCという特産品(クズやシナというラオスでも稀少な産品を素材に使った製品など)を扱うショップで、ボランティアとして日々何かしらに奮闘しています。
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せっかく決算資料の様式を整えているので、企業評価をする上で重要だと思う経営指標や決算書の見方を、配属先にも紹介したいと思っています。
あまり多くを一気に伝えてしまっても混乱すると思うので、まずは収益力、運営効率を測る指標に絞って、単純だけど重要なものを紹介していきます。
1.原価率
2.商品回転率
3.2期比較、3期比較による変化
1.原価率(%)=売上原価÷売上×100
PMCは、行政が運営している組織のため、従業員は公務員給料があり、建物もそこに帰するために家賃・土地代は発生しません。つまり、通常の小売業であれば必ず発生する人件費と家賃という大きな固定費負担がPMCにはありません。
そのため、PMCの損益分岐点売上高は低く、赤字リスクはあまりありません。
そのためか収益についての意識は甘いので、なかなか次年度のトレーニング費用や投資などに資金を確保できていません。今後の事業のさらなる発展のためには、収益力についても考える必要があるでしょう。
PMCの運営目的を鑑みれば、方向としては、不当に高い価格設定をするのではなく、逆に、利益が極端に少ない商品の見直しをするのが妥当でしょう。
2.商品回転率(回転)=売上÷期中の平均在庫高
式からも分かるように、1年間に商品が何回転したかを表します。
その意味するところは、在庫投資の効率性を表わすことができる指標ということです。
仮にこの数字が低いということは、在庫投資に対して、期待するほどの売上を上げられていないことを意味します。
過大在庫になっている可能性があり、不良化、長期化をうたがう必要があります。いずれにせよ、適正な在庫投資が行えていないと言うことができるでしょう。
逆に、この数字が高いと、少ない在庫投資で多くの売上を上げたことになります。
商品回転率は、利益率だけでは分からない運営効率を与えてくれる指標なのです。
3.2期比較、3期比較による変化
決算書を見る際に、前期、またはそれに加えて前々期の決算書と比較するのはひとつのテクニックです。
2期or3期と決算比較を行うと、経営の変化に気づきやすくなります。
また、何か問題や特別な利益を享受していた時も、それが一過性のものか、構造的なものかを知る手がかりになります。
さらに、経営指標としてはベンチマークと比べても異常値ではなくても、過去の実績から比較すれば悪化している数字もあるかもしれません。そういったものに気づくことができます。
その事業の特性を知る上で、このように過去のデータと照らし合わせて考えてみるということは大事なのです。
また、事業成長のトレンド(傾向)を把握できるというメリットもありますね。
企業の過去と現在を知れば、その企業の未来を推察するひとつの根拠になります。
日本で働いていた頃は、よく安全性の指標にも気をかけていました。
しかし、PMCでは原則掛取引を行っていないのと、プロジェクト支援の資本で始まっている組織なので、安全性は比較的高い状況にあります。
日本では、流動比率や固定長期適合率、金融費用対売上高比率、資金繰り、資金収支、、、等を常に気にしながら企業分析を行っていましたが、その頃とは少し状況が異なっているようです。
余裕があるのは、もちろん企業の運営にとってはいいことです。
だからこそ、マーケティングへの危機感が薄くなってしまっているのかもしれないですが。
(余裕があると言っても、企業の事業規模ベースから考えればの話で、日本のベースから考えれば少額ですが。)
ともかく、自己資本とキャッシュフローに余裕があるうちに、いろいろ手だてを考えていきたいところです。
そのためにも誤った経営判断を行わないように、しっかりとした現況分析を行っていきたいです。
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